今週のお題「朝ごはん」
私は普段、老人ホームの管理栄養士としてお仕事をさせていただいておりますが、入所者様の中に、食事はしっかり摂れているのに体重がどんどん減ってしまっている、というかたが時々いらっしゃいます。
話をよく聴いていくと、下痢便が続いていたり多量の不消化便が出ている、といったことがあったりします。
せっかく食べていても栄養素の消化吸収が上手くできていない、要は食べた物が身になっていないということがあるようです。
そのようなかたの毎日飲まれている内服薬を見ると、PPI(プロトンポンプ阻害剤)と呼ばれる胃酸分泌を抑制するお薬が、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの治療の際に処方され、長期服用されているといったことがあります。
・オメプラール オメプラゾン
・ランソプラゾール
・ネキシウム
などのお薬がPPIになります。
長期間にわたってこのPPIを服用することには、いくつかのデメリットがあるといわれています。
例えば…
PPIの過剰な使用や長期間の使用により、胃酸分泌が過剰に抑制される場合があります。
これにより、正常な胃酸の役割が損なわれ、食物の消化や栄養吸収に影響を与える可能性があります。
また、PPIの長期使用は、特定の栄養素の吸収を妨げる可能性があるといわれています。
例えば、鉄、カルシウム、マグネシウム、ビタミンB12などの吸収が減少することが報告されています。
それにより、栄養不足や骨密度の低下などのリスクが増加する可能性があります。
それから、PPIの長期間の使用において、胃内の酸の量が減少し、細菌や真菌の繁殖や感染のリスクが高まる可能性があるともいわれています。
例えば、C. difficileと呼ばれる細菌感染のリスクが増加するといった報告があります。
以上のようなデメリットは、PPIの適切な使用と医師の指導のもとで管理されることで、最小限に抑えることができるはずなのですが…
ドクターも日々お忙しいので…💦
お薬の精査まで手が回らないのかも💦です…
重篤な疾患の治療や症状の管理には効果的なお薬ですが、必要以上に長期的に使用する場合は注意が必要なのではないかと思います。
高齢者の大きな体重減少は、栄養状態の悪化を招き、免疫機能の低下、筋力の減少、骨密度の低下などにつながり、感染症のリスクや骨折の危険性を増加させる可能性があります。
ですから、多少太り気味であってもできるだけ体重を維持していくことが大切です。
ストレス過多の現代社会では、高齢者に限らず若いかたでも、胃の不調を訴えているかたを私の周りでも多く見かけます。
私自身も数年前まで慢性的な胃の不調に悩んでおり、PPIを服用していたひとりです💦
胃痛がきっかけで飲み始まり、何となく飲み続けているといったケースもあるようですので、現在服用されているかたは、適切な投与量や使用期間について、改めて医師と相談していただくと良いのではないかと思います。
1日3食にこだわり過ぎず…たまには胃腸を休めつつ、腹八分目を心がけることで、今では胃の不調はほとんどなくなりました。
※胃腸についての過去のブログです
お薬に頼り過ぎず、食生活を見直すことで、驚くほど胃腸は回復してくれます✨
そんな食欲全開な私の今日の朝食です♪
前回のブログに書かせていただいたぬか漬け(キュウリとカブ)も添えて…
昨日、道の駅で見つけたエディブルフラワーを散りばめて…
お花は美しいだけでなく、ベータカロテンやビタミンB、Cなど栄養も豊富なんです🌼
これで324円でした🌷
長年胃腸の不調に苦しんだお陰で、今はお腹が空く幸せを感じながら…ゆっくり味わっていただくことができています💓
何事、悪い面ばかりな事はありませんね🌈
今日もお読みいただき、ありがとうございます✨